・犬は、肉食動物に近い構造をしているとされていますが、実際には雑食動物とされています。
・犬には、骨や植物の繊維を噛み潰すのに適した表面がやや平たい歯(大臼歯)があります。
・また、犬は、摂取した炭水化物をほぼ100%消化できます。
・犬の小腸は消化管全体の約23%を占め、それは他の雑食動物と一致しています。
・犬は、植物に含まれるベータカロテンからビタミンAをつくることができます。
犬も味覚があり、人間同様に舌で味を感じられる!
・犬も人間と同じく「甘味・酸味・塩味・苦味・うま味」を感じることができる
・さらに、水に含まれるイオンの濃度の違いから水の味を識別することもできる
・犬が最も強く感じる味は「甘味」である
・しかし味蕾細胞の数が人間の1/5程度しかないため、全体的に味覚の感度は鈍い
・味の質よりも腐敗の確認を優先しているため、犬は食事の際に味覚よりも嗅覚を頼りにしている
うちの子は舌がこえてグルメだから、フードを変えても飽きがあるというお声をたくさんの飼い主様より聞きます。
本当にフードに飽きる原因は味に飽きたり、舌が肥えているからなのでしょうか?
私たち人間の常識で考えても、問題はなかなか解決しません!
ワンちゃんの味覚や食性を理解して対処しないと、かえってフードの飽きは加速してしまします!!
そこで、ワンちゃんの味の感じ方や食事の考え方について、ワンちゃんの気持ちが知りたかったので調べてみました!
犬の味覚について
犬の味覚は人間とは大きく異なっています。
舌の表面には味蕾(みらい)と呼ばれる、味覚を感じるセンサーがあります。
味蕾の数
人間: 約15,000〜25,000個
犬: 約2,000個
犬の味蕾数は、人間の5分の1程度しかありません。そのため、人間ほど味を繊細に感じ取ることはできません。
味覚の種類
犬は人間と同じく、以下の5つの味覚を感じることができます。
・甘味・旨味・酸味・塩味・苦味
しかし、それぞれの味に対する感受性は人間と異なります。
甘味: 犬は甘味を最もよく感じ、好む味覚です。
旨味: 犬は旨味を感じるかどうかは分かっていません。
酸味: 犬は酸味をある程度感じますが、人間ほど敏感ではありません。
塩味: 犬は塩味を最も弱く感じます。
苦味: 犬は苦味を嫌う傾向があります。
犬にとって重要なのは香り
犬にとって、味覚よりも嗅覚の方が重要です。犬は臭いで食べ物の良し悪しを判断します。
人間のように食べ物が美味しそうかで判断しているのではなく元々、野生動物である犬猫はこれを食べても生命に
異常はないかを臭いで食べ物を見極める習性があります。
以下、ドッグフードから感じる犬が嫌う苦味について解説します。
ドッグフードが苦味に変わることはあります。考えられる原因としてはいくつかありますが、最も一般的なものは以下のとおりです。
①腐敗: ドッグフードが腐敗すると、苦味や酸味などの異臭を発するようになります。
②酸化: ドッグフードは空気に触れると酸化し、苦味などの異臭を発するようになります。
オイルコーティングしたフードは酸化しやすく、苦味に変わる可能性大です。
フードを密封容器に入れ、涼しい場所に保管することで酸化を遅らせることができます。
※酸化したドッグフードを与えても問題は特にありませんが、嗜好性や栄養価が低下している場合があります。
③添加物: ドッグフードによっては、苦味のある添加物が含まれている場合があります。このようなフードを食べると、犬が苦味を感じることがあります。
④病状: 犬が糖尿病や肝臓病などの病気を患っている場合、ドッグフードが苦味に感じる場合があります。このような場合は、獣医師に相談してください。
・犬は人間の味覚とは異なり、苦味をより強く感じる。
・苦味には、犬が食べ物を嫌うようにする効果がある。
・苦味のあるドッグフードを食べ続けていると、犬が食欲不振になる場合がある。
犬の味覚は人間とは大きく異なり、味蕾数も少ないため、味を繊細に感じ取ることはできません。
犬にとって重要なのは香りであり、臭いで食べ物の良し悪しを判断します。
甘味を良く感じるので、飼い主が食べている物を欲しがるのはその理由です。
逆に苦味を嫌います。苦味は食べムラや飽きの大きな原因です。
【対処方法】としては、以下を心がけてみましょう!
①できる限り不要な添加物の入ったフードは避け、開封したら酸化しないうちに早めに食べさせる事が必要です。
※オイルコーティングしていないものがベストです!
②フードにお湯を注ぐなどの工夫をして、食材本来の香りが引き立つようにしてみましょう!
※お湯を注ぐ事でフードの香りが立つだけでなく、硬さの調整にもつながります。さらにワンちゃんが好きなお肉や
魚の食材本来の甘味を感じやすくなりますので是非、試してみてください。
③フードだけでなく、おやつには躾のご褒美的な物として、犬の好きな甘味を感じる物が多数あります。
よって、おやつの与えすぎは、基本となるフードの飽きや食べムラにつながる可能性大です。
ワンちゃんは賢いので、飽きの仕草を飼い主に表現すると、さらに美味しいものを与えてくれるとわかっている子も
います。
しっかり、ワンちゃんの様子をみて、気長にじっくりと与える事も重要です。
次回は【犬の食感編】について、ご案内させていただきます。
フードの形や硬さも繊細なワンちゃんにとってとても重要です。
次回もワンちゃんの【健康寿命】と【食の歓び】のために是非、ご覧になっていただけたら幸いです。